『ラストサムライ』
★★☆☆☆
以下、ネタバレ。
偉大なカリスマ(であるはず)の西郷隆盛がトム君を養う理由が「ワシにもよくわからん」だったりするのも脱力ですが、夫を殺された小雪が抱くべき葛藤も驚くほど簡単に解消されてしまうし、真田広之ほどの役者を単に腕の立つ「殺人マシーン」で終わらせてしまうのも如何なものかと。
更に言えば玉砕死を美として描くのも、つい先程までブッ殺そうとしていた相手に頭を下げるロマンチシズムも頂けません。ここら辺、絵的には正しいが、お話は掘り下げが甘く大味で、そこを大音量の音楽を鳴らして乗り切る同監督の『グローリー』と全く同じ印象。そもそも「いい王様、わるい大臣」て御伽噺にしても余りに素朴過ぎますよ!
悪口ばかりでは何なので、せめて良かったところを。
- 小雪のうなじ
- ザ・ニンジャ軍団
- サイレント・ボブ