2004-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『美少女戦士セーラームーン』#21

目にも艶な美少女ばかりが登場し、これはもう至高であり究極の娯楽だあ!という歓喜の想いと、本来は小さなおともだち向けの作品を斯様な薄汚い視線で見ているオヤジであるところの自分は死ぬべきだ、という慙愧の念に引き裂かれ、ああもう僕のガリバーはホ…

『肉弾』

★★★☆☆ 以下、ネタバレ。B29の爆撃で両腕を失ったじいさんが、放尿しながら「ああ気持ちええ。兵隊さん死んだらあかん。こんな気持ちええことも出来なくなってまうからな」などと言う、前半の肩肘張らないノリこそ魅力的なのに、後半は正面から「戦争のバカヤ…

『九十九十九』 舞城王太郎

★★★☆☆ トリビュートとは名ばかりの、「お前らが信奉してるのはこれぐらい無意味なものなんやで」という悪意に満ちた書。ものごっつスケールがデカくて、そのくせ全く無意味な見立て殺人が連発されたり、突拍子もない推理で事件が解決されて、しかもその推理…

『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』

★★★★☆ 以下、ネタバレ。合戦シーンは前作『二つの塔』以上の迫力で、投石機やら破城槌やら果てはスノーウォーカーまで登場して、そこを二刀流で駆けるエオウィン姫とか、ジェダイ騎士ばりの離れ技を見せるレゴラスとかもう燃えに燃えます。他にもミナスティ…

『鉄と鉛』

★★★☆☆ 22時間というタイムリミットが迫る中で、依頼を果たすことに奔走する探偵。彼を見張るべきヤクザ。止むにやまれず行動を供にし、危機を乗り越える中にやがて二人の間に同志的連帯が芽生えてゆく。バディものの定石ながら手堅く纏まった一本。拳銃の扱…

『アドルフの画集』

★★☆☆☆ 以下、ネタバレ。何ぞヒトラーに関する新解釈でもあるのかと思えば、「彼は画家としては三流以下で女性に劣等感を持つチンケな小男でした」という在り来たりの人物像。「ですが煽動家として才能を徐々に開花させるのでした」てなお話だとしても、肝心…

『上海から来た女』

★★★★★ 以下、ネタバレ。 ヨットでのクルージング、水族館での逢引、深夜の殺人、コントみたいな裁判、脱走、チャイナタウンでの再会、遊園地での彷徨、鏡の間での決斗…魅力的な舞台装置の数々、矢継ぎ早な展開、そして名優たちの濃くてクドい顔、顔、顔。歴…

『ホーリーランド』#7 森恒二

★★★★☆ 雑誌『ヤングアニマル』で一番続きが気になるのは、かつての切迫感は何処な『ベルセルク』ではなく、休載期間が長過ぎる『セスタス』でもなく、『ふたりエッチ』でも『ゆびさきミルクティー』でもなく、これ『ホーリーランド』であります。 イジメに遭…

『あなたは虚人と星に舞う』 上遠野浩平

★★☆☆☆ 以下、ネタバレ。セカイは仮初めで友達はNPCだった、という『マトリックス』あるいは『メガゾーン23』(古い、古いよ)なお話。この種の「亀の背中」物語は、カラクリが判明していく過程や、日常や非日常とのギャップが面白いのであって、ネタを完全に…