『鉄と鉛』

★★★☆☆
22時間というタイムリミットが迫る中で、依頼を果たすことに奔走する探偵。彼を見張るべきヤクザ。止むにやまれず行動を供にし、危機を乗り越える中にやがて二人の間に同志的連帯が芽生えてゆく。バディものの定石ながら手堅く纏まった一本。拳銃の扱い方が派手派手しくないのも良。
ただ折角、説明的な台詞を廃し行動によって心情を物語っていたのに、ヤクザが探偵の命を救おうとする段になって急にクドクドと喋りだし興を削ぎます。彼の恋心故の行動がさりげなく描かれていれば、やおい映画としてもう一段階上の作品となったものを。