2004-08-01から1ヶ月間の記事一覧

『マインド・ゲーム』

★★★☆☆ 以下、ネタバレ。「ミョンちゃん結婚してーやー」から、焼き鳥屋における激安人間との遣り取り、神様百変化にあの世から舞い戻っての爆走カーチェイスと、ここら辺までは文句無しに楽しめたのですが。クジラに呑まれた後のヒッピー共同生活には乗り切…

『李歐』 高村薫

★★★☆☆ 以下、ネタバレ。「ものすごくやおいです」とは聞いていたのですが、本当にものすごくやおいでした。主人公の一影と李歐、二人の結びつきは『男たちの挽歌』的な仁義→友情ではなく、完全に恋愛関係のそれ。出会い、行動をともにした時は勿論、はなれば…

『はだしのゲン』#1〜10 中沢啓治

★★★★☆ オース、メース、サース。まとめて一気読みしてやったわい。1〜7巻までは怒りあり涙あり笑いありで(時折、ドン引きするぐらい陰惨な、ザ・ダークネスなお話もありますが)大いに楽しめたのですが、以降は蛇足の感がアリアリ。 以下、ネタバレ。台詞な…

『美しき冒険旅行』

★★☆☆☆ 以下、ネタバレ。都会っ子が見知らぬ荒野に放り出され、途方に暮れていたところを地元っ子に救われる。旅を続けるうちにやがて生まれる交流、の・ようなもの。しかし両者は住むセカイが決定的に異なり、都会っ子は最終的に「野生」を拒絶。再び冷たく…

『Deep Love アユの物語』

★★☆☆☆ アユ役の重泉充香は棒読み台詞にオウム返し、ロボットみたいなギコチない動作で、開始早々はめっさ不安になりますが、慣れとは恐ろしいもので、次第に彼女の演技もそれほど不自然に見えなくなってきます。(周囲にもっと「不自然なこと」が満ち溢れて…

PRIDE GP決勝戦

チケット争奪戦に完敗、スポーツバーにての観戦とあいなりました。 注目はやはり何と言ってもヒョードルvs小川。RINGSロシア大好きっ子としてはヒョードルに肩入れしたくもあり、プロレス・ファンとしては小川は常に想像を越える凄玉であって欲しいという願…

『奇術師』 クリストファー・プリースト

★★★☆☆ 新聞記者アンドルーは、常日頃から「いるはずもない双子の存在」を感じてきた。取材先で出会った女性ケイトから、それは貴方と私の先祖の確執が関係していると告げられる。ボーデンとエンジャ、アンドルーとケイトにとってそれぞれの曽祖父に当たり、…

『ベジャール、バレエ、リュミエール』

★★☆☆☆ 特別な興味もなく友人に連れられて見たのですが。そんなバレエのバの字も知らない自分がイチャモン言うのも何ですが(でも言う) ベジャールというオッサンが如何なる葛藤を抱えているのか、その一端は覗かせるものの、深く突っ込むこともなく結局アレ…

『子供の眼(上・下)』 リチャード・ノース・パタースン

★★★★☆ 『ラスコの死角』『罪の段階』と弁護士として活躍してきたクリスが、本作では一転して殺人犯として逮捕される。しかもクリスは法廷での証言を拒否。彼の恋人、息子、弁護人の誰もが無罪を確信できぬまま審理は進むことに…。 以下、ネタバレ。圧倒的に…

『スパイダーマン2』

★★★☆☆ 以下、ネタバレ。ヒーローは時に本当に大切なものさえ諦めなければならない。芹沢博士、ダッキーの系譜に連なる「やせ我慢」の美学。敵役を倒したものの、誰に称えられることもなく夜の街に消えるスパイダーマン。独り闘う君は美しい。それなのに、嗚…

『放浪息子』#1〜2 志村貴子

★★★★☆ オンナノコになりたい♂シュウちゃんとオトコノコになりたい♀ヨシノくん。互いの嗜好の発見から、やがて二人は女装・男装してデエトする奇妙な関係に…。 同じ作者の『敷居の住人』はモラモラ沈滞ムードが苦手だったのですが、こちらは年齢が下がって(…