『撃墜王アフリカの星』

撃墜王アフリカの星 [DVD]
★★★☆☆
アフリカ戦線で活躍したエースパイロット、ハンス・ヨアヒム・マルセイユ。彼の生涯を描いた1957年製作のドイツ映画。
空を飛ぶことに何よりの喜びを感じていた無邪気な青年が、若年兵や旧友との死別を体験し、次第に戦況が悪化するにつれ陰影を濃くしていく。やがて訪れる無常な最期。悲しいけれどこれ戦争なのよね、という教科書的内容でお話としては今一つ面白味に欠けるように思います。では何故これが「幻の逸品」として語られているかと言うと、ひとえに実機のメッサーシュミットが投入されているからでしょう。確かに離着陸の場面や基地上空を編隊が横切るカットなど、さしてミリオタでないわたくしでも興奮するものがあります。しかしこの映画は実機だけでなく特撮と資料映像のチャンポンで構成されています。まー迫力という意味では当然のことながら資料映像の方が上回るわけです。こうなると折角の実機も有難味が薄れてしまいます。当時の映画としては致し方ないとは思うのですが、現代の僕チャンチンの正直な感想であります。んあー。