『ワイオミングの惨劇』 トレヴェニアン

ワイオミングの惨劇 (新潮文庫)
★★★☆☆
しなびた鉱山町を暴力で牛耳ろうとする脱獄囚の三人組。耐え難きを耐え、忍び難きを忍び、恐怖におののく町民たちに成り代わり、流れ者の若人が父親譲りの巨大な散弾銃を片手に立ち向かう!
というお話では、全然まったくありませぬ。主人公はおよそマッチョなヒーローの対極にある存在で、ラスト手前の決斗(と呼ぶのも微妙)に爽快感は微塵もない。しかしこれを「定型から外れた妙味〜」とは思えず、期待が大きかっただけに正直言ってショボーンと。次作を気長に待ちますか…って今度は何年かかるのかしらん。