『蹴りたい田中』 田中啓文

蹴りたい田中 (ハヤカワ文庫 JA)
★★★☆☆
短編集。デオキシリボ・スケさんカクさんを従えた水戸黄門の珍道中『地獄八景獣人戯』、不老不死の能力と引き替えに悪臭を放つ肉体となったスタアの悲劇『怨臭の彼方に』、父親が行方不明となった惑星へ、森田健作を模した人工知能と供に旅をする『吐仏花ン惑星―永遠の森田健作』など、どれもこれも駄洒落オチのオンパレード。一見バカバカしく見えて実は深遠なテーマが…なんてことはなく、とにかく徹頭徹尾くだらない、ものっそしょーもない!(褒め言葉)
各篇ごとに挿入される他の作家・編集者etcによるコメントも凝っていますが、一番いい仕事をしてるのは表紙イラストかもしれません。