『夏への扉』 ロバート・A・ハインライン

夏への扉 (ハヤカワ文庫 SF (345))
★★☆☆☆
以下、ネタバレ。
「猫好きの貴方へ」と紹介されるけれど、これは「ロリコンの貴方へ」であり、もっと言えばモテね男子の願望充足小説ではないですか。11歳の女の子に「結婚してくれる?」と懇願されて大喜びする主人公はさすがに鼻白むものがあります。「嗚呼、僕はこのために頑張ってきたんだ」ってお前、そんなことの為にタイムスリップしてきたんかいと。いや(ロリコンの)自分の本音としては是なのだけれど、とてもこれを手放しで称揚は出来ないよなあと。
追記:
ヤーボーなことを言えば、この女の子が「おとなのおんな」に打ちのめされた主人公への救済としてのみ存在していて、最低限のキャラ立ちもしていないんですよね。タイムパラドックスさえ理解出来ないアーパーとして描かれているように。つまりロリコン小説としても間違っているという。ますますダメじゃん…。