K-1 BEAST 2004
イグナショフの膝蹴りによりウィリアムス22秒KO負けですか。そうですか。しましま魚的格闘技ファンは「それ見たことか」と冷笑することでしょう。自分とて残念な気持ちがあります。ですがしかし、試合と全く関係ない部分でウィリアムスはやっぱり最高だなと思いました。まずこの写真を見て下さい。スポーツナビより。
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/pict/200403/14/040314_kak_k1_07_dj01_b.jpg
「なんや、髭のオッサンが変なポーズ決めてる」と思う方も多いかと思われます。ですがこれには理由があるのです。その昔、オブライトという選手がおりました。尋常じゃない背筋力で相手をバッタバッタと投げ捨てる怪力レスラーでした。同じくアマレス出身の殺人医師ことウィリアムスは彼とタッグを組んでおりました。その名をチームTOP。チームTBCではありません。二人で人差指と親指をくっ付け、トライアングルを形作り「TOP!」と吠えるのが試合後のお決まりでありました。
しかしオブライトはアメリカでの試合中に病気により急逝してしまいます。追悼番組で多くの選手が「えーオブライト選手はリングを降りると几帳面なひとで…」と生真面目なコメントに終始する中、ウィリアムスはどうしたのか。彼は一人で人差指と親指同士をくっ付けトライアングルを形作り、「TOPフォーエバー」と言ったのです。
ぼかあこの瞬間を忘れません。生き死にの場面でもプロレス流ギミックを貫く。これこそがかつてのパートナーへの手向けであり、プロレスラーであった故人へのリスペクトであるとそう思ったのです。だからK-1という(ファンタジーの通じないガチンコの)舞台でも、変わらずTOPポーズを決めるウィリアムスには三歩下がって踵を鳴らし敬礼(ビシッ!)なのであります。たとえ結果がどんなに無残なものであろうと。つーかねえ、そうでも思わないとやってられねえのです。酒だ、酒持ってこい。