『目撃』 ポール・リンゼイ

目撃 (講談社文庫)
★★☆☆☆
盗聴や指紋照合など具体的な捜査過程は興味深く読めるのですが、組織内部の悪玉=エリート・デスクワーク中心・軟弱者vs善玉=叩き上げ・現場主義・タフマンという図式は(敢えて戯画化して描いているにしても)余りに単純過ぎやしませんかと。しかも主人公はベトナム帰りのマッチョ野郎で、ワイフとエロ漫談してガッハッハ笑い。こんなキャラクターを掴まえて「理想の上司」も無いもんだ、こちとら金を積まれても願い下げですよ!と思いました。