『赤毛のアン』 ルーシー・モード・モンゴメリ

赤毛のアン (集英社文庫)
★★★★★
アニメなどで断片的に触れたことはあったものの、原作をキチンと読むのは初めて。おお、笑わないで。私は赤毛で、雀斑だらけで、やせていて、みっともないのです。それにしてもこれたいへんな萌え小説じゃーないですか。何がってマリラが半端ない萌えキャラなのです。彼女はアンに深い愛情を抱きながらも(厳格な保護者であることを自らに課しているため)ストレートに想いを伝えることが出来ません。弟のマシューが最初から手放しでラヴビームを放射しているのとは対照的に。そのことをアンは知らず、読者であるわたくしは知っているもどかしさ、あるいは心地よさ。マシューが流行の服をプレゼント→喜ぶアン→本当の気持ちとは裏腹に憎まれ口を叩いてしまうマリラ、という件など堪りません。「あああ、違うんですよぅ、本当はマリラはアンのことが大好きなんですよぅ」とゴロゴロ転がり回ります。まあ、きもちわるい。