『ライフ・アクアティック』

ライフ・アクアティック コレクターズ・エディション(初回限定生産) [DVD]
★★★☆☆
以下、ネタバレ。
全編ユルいテンポでユルーいギャグが満載。ドンパチ繰り広げる場面でさえ気が抜けていて。例えば船の甲板でボウイの"Space Oddity"を歌っていると「スリー、ツー、ワン…」という正にその瞬間に合わせて海賊が襲ってくるのとか、爆笑ものです。しかしこのユルさが災いしてか、ビル・マーレイオーウェン・ウィルソンの(擬似)親子再生物語を真面目に受け止めていいものか判断に困ってしまうし、一方でクライマックスの"ジャガーザメ"の出現、ここはインチキ臭い代物が崇高な存在に昇華するシーンのはずなのですが、正直そこまでの域に達しているとは思えなんだです。
でも見ている間は十二分に楽しいし、憎めない映画であることは確か。ビル・マーレイが巧いのは当然として、このような作品のたとえ脇役でもいい味出しまくるデフォー先生、最高です。