『青い花』#1 志村貴子

★★★★☆
凛として見えるが本当は泣き虫のふみちゃん。幼く見えるが実はしっかりもののあーちゃん。二人の女子高生を中心にした友情あり恋愛ありの物語。
キャラクター造形が素晴らしい。ふみちゃんのカミングアウトを受けて、あーちゃんはひどく真面目に「応援て、どうすればいいのかな」と返す。彼女が決してガサツな性格ではなく、また既存の倫理観に縛られることなく友人に接していること。だからふみちゃんにとってあーちゃんは特別な存在なのだ、ということが読者である我々にも実感を持って受け止めることが出来ます。
もし貴方が子供もいないのに日曜の朝に早起きをして『プリキュア』を見る類の人間であるならば、あるいは百合ものとしての『マリみて』の素朴さに満足出来ないのであれば、この『青い花』を読むことを強くお薦めします。