Evilさんの退団と、自分には分からないプロレスラーの職人的巧拙について。

新日本プロレス/アルティメイト 7インチ アクションフィギュア シリーズ2: キング・オブ・ダークネス EVIL

はじめに

  • プロレスラー、Evilさんの新日本プロレス退団が発表され、ビックリしました。噂としては囁かれていましたが、そんなことはないんちゃいますのと高を括っておりました。
  • ここからEvilさんへの対外評価と、そもそもプロレスにおける巧拙って?自分にはよくわからんのが本音です……という話を書きました。

Evilさんは凄くプロレスが巧い、はず

  • Evilさんが新日本プロレスというメジャー団体から転出し、海外での活躍を期しているというのは、どう考えても対外評価されているわけですよね。野球で言えばメジャリーグ進出に相当するわけですから。
  • Evilさんは、先日1/4の東京ドーム大会では柔道金メダリスト、ウルフ・アロンのデビュー戦を務めたばかり。相手は金メダル獲得したトップアスリートとは言え、プロレスの試合経験はほぼゼロのド素人。それを運んで試合を成立させるのは並大抵の技量ではない筈。Evilさんならその大任は務まる、と判断されたわけでしょうから、会社からの評価、試合遂行能力は極めて高いと考えて良いのだと思います。
  • コロナ禍という難局でもEvilさんはIWGPチャンピオンという看板を背負ったことあります。また近年ではG-1 Climaxの決勝戦をKONOSUKE TAKESHITAと争い敗れています。「年間最高試合の敗者こそ、最も優れたプロレスラーである」なんて言葉があります。試合を成立させ、なおかつ相手を引き立てる能力が求められるという意味ですね。G-1でのEvilさんの活躍はまさにその証明と言えましょう。
  • しかしこないだの棚橋引退での記事と半ば重複する主張で恐縮なのですが、わたくしがEvilさんを積極的に好きだったことは一度もないのが本音です。また好悪を置いても、すげーとかうめーとか思ったことも特段ありません。ただこれは自分の目が節穴ってことですよね……。上述のように実績はどう考えても巧者であることを示しているわけですから。
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余談、長州力に見る過剰な攻撃を悪と見なす思想

  • 少し脱線させて頂きます。自分が過去に好きだったプロレスラー、前田日明、橋本真也、スティーブ・ウィリアムスなんて存在は、同業者からは押し並べて評価が低かった、という話を読んだことあります。本気で蹴ったり、ぶん投げて頭から落とす、力加減が出来ず対戦相手を怪我させるので。本来、プロレスにおいて怪我させるのは御法度と聞きます。
  • 新日本プロレスとUWFインターとの対抗戦にて、永田裕志の攻撃で安生洋二の顔面が腫れあがったことあり。後に長州は永田へ「怪我させたのはわざとか?」と聞き、「故意だったら許さないぞ」と語ったという話もありました。プロレスの枠からはみ出ることを嫌った長州らしいとも思います。つまり長州は試合はカテぇ、高圧的なぶつかり合いで良いがそれは職務であって、範疇を逸脱して怪我させるのはまかりならん、という考えだったのだと認識しています。
  • その昔、橋本がヒロ斉藤をキックで骨折させた際、裏で長州はマサ斉藤と一緒に橋本をしばいたという逸話あり。これとも矛盾しない思想とも言えます。
  • ちなみにこれを恨んだ橋本が深夜に包丁で長州を刺す練習をしていて、蝶野が通りがかり「ブッチャー(橋本の愛称)、さすがに刃物で刺すのは止めておいた方がいいよ」と諌め、そうかーと橋本との距離が縮まったと聞きます。イイハナシダナー。

感覚としては、海外俳優の演技の巧拙に近いのかも

  • 本題に戻って、プロレスラーの評価の話、先日書いたスティングがベイダーに諭した、プロレスにおいて重要なのは感情表現であり「痛そうに見えることであって、本当に痛いことではない」という話に繋がる気がします。
  • 今となれば理屈としては分かります。試合中に怪我させてくる相手なんて、そりゃあ嫌ですよ。自分だったら勘弁してくれと思う。怪我させないことは大前提で、スムーズに試合を成立させる、遂行能力が高いレスラーこそ上手い、ということなのだと思います。
  • でもEvilさんがめちゃくちゃ上手い!とは思わないし、分からないンんだよな……。外見と行動が一致している、分かりやすいヒール像として成立している、というのは分かります。お客さんにどういうビジョンを見せたいのか、本人の考えと表出が一致している、それをちゃんと自己管理出来ているか否か、ということかなーと思います。しかしそれを超えた職能としての凄味、というのは正直わからんチンなんですよね。
  • Evilさんと同ユニット所属のレスラー、ディック東郷さんなんかも「日本一巧い」と評されますよね。インサイドワークの達人的な立ち位置。しかし、ほんとにそれを実感したことがあるかと問われると……。まー観客に分かる上手さなんてのは、本当の職人芸ではないのかもしれませんが。
  • しょーもない喩えをすると、海外俳優の演技の巧拙なんかもよく分からない。あれに近い感覚です。例えばロバート・デ・ニーロは体重増減するから凄い、ぐらいが本音の本音だったりします。英語わからんので、細かい言い回しや間が凄い!とか分かっていないので……。
  • つまり外面、UIでしか判断できていない。内部実装の高度さとか見えていない。前田や橋本、ウィリアムスといった往年のレスラーは、安定しない。規約を無視して、規格外の出力を叩き出すことあり。それは例外、バグと言っても良いものだったのかも。制御する方は大変なんでしょうが、無責任な観客(おれ)としてはそれこそをキャッキャッと喜んできた、ということかもしれません。
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さいごに

  • 「ぜんぜんわからない。俺は雰囲気でプロレスを見ている」という、どうしようもない結論になりそう。
  • 敢えて整理すると、プロレスにおける職人的「上手さ」というのは観客である自分には不透明なままです。またそれは好みの方向性ではない、という話なのかもしれません。上手さを逸脱するレスラーを好んできたから。
  • あーでも、ドラゴン藤波辰爾とかは上手いと思うし、プロレスラーとして魅力的ですよね……なんだ、いいかげんなやつだな。
  • Evilさんについては積極的に好きだったことはないけれど、海外行くからには成功して欲しいとは思います。AEWなのかWWEなのか、向かう先は分かりませんが、新天地での活躍をお祈り申し上げます。これマジ。